うちあげ花火
「千晴ちゃん、DTPのデザインに関しては
クラスでずば抜けてセンスあるもんね」
「え…いや、べつに、私は…」
「作る作品一つ一つが個性的な発想でできていて
見ている人を飽きさせないよね」
それは私が飽きっぽいだけで…。
いつも同じパターンだとつまらないと思って…。
「やっぱり千晴ちゃんを推薦してよかった」
彼はそう言って微笑み、
「それでは失礼します」と先生に頭を下げて退室して行った。
「あ…」
追いかけようとした足を止めた。
追いかけて何をするの?