~WarWorld~

最近よく“夢”を見る。内容は同じで、少女が泣きながら助けを求めているだけという内容。
これは何かの合図なのか？まさかのラノベ的件なのか？と幾度か子供じみた妄想に浸っていた時期もあった。
だがそんな件は一切無く、ただ平和な日常が繰り返されているだけだ。

只今時刻は6:00を指している。目覚ましを設定した時刻は7:30だが、夢のおかげで早起きになってしまった…。
左隣の部屋からは母が朝食を作るために渋々扉を開いている音が聞こえてくる。
右隣の妹の部屋からは壁にぶつかり、痛々しい音がこちらの部屋まで響いてくる。
僕は自室のベットにころんだまま、何をしようかと天井を見つめている。
新築の家のため天井は純白に等しいくらい白く、ただ白く続いていた。
「千宏ー！起きてるんでしょー？お手伝いしてちょうだい。」
一階のリビング付近から母が大声でそう言い放ってきた。やることのない僕は、仕方なく一階へと続く階段へと行った。