大好き
龍希side


隣に居た樹莉は…もちろん、笑顔の筈!
って思い振り向くと、俺は目を丸くした。

なんでだ・・・?


樹莉の瞳は赤く染まり、今にもこぼれそうな涙を

必死でこぼれない様にしている。


樹莉は「ありがと」と言い、その場から逃げようとした。

俺はほぼ無意識だろう…樹莉の手を掴んでいた。



そして、樹莉に、

「なんで泣きそうなの?」と聞いた。

「え…?あぁ、欠伸が出て。
ほらっ、欠伸すると涙出るじゃん!」

と言うと、俺の手を軽く振り払った。

そして、

「急いでるから」と、校舎に入っていった。
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