放課後センチメンタル
……でも、彼がいなくなった責任を自分で背負って人前で泣かない選択をしてしまうほどに彼女は。
「大好きなんだよね。彼のことが、今も、きっとこれからも」
その選択をしたのも彼女なりの愛で。
ーーもちろん、彼は自分がいなくなるなんて予想もしていなくて、本当に二人一緒の未来を思ってこの曲を聴いていたはず。
そして、いつか彼自身の口から彼女に想いを伝えようとしていただろう。
……彼はもうこの世にはいないけれど、もしも生まれ変わってもう一度二人が出会ったならば。
そうなったとしても、彼女に伝えたい言葉はずっと変わらないはずだから。
「彼を想ってたくさん泣いて、その後で笑ったら良いんだよ。彼がそう言ってるんだから無理しないで」