放課後センチメンタル


まだ明るい夏の夕方、沈みかけた太陽に向いて彼女は泣いていた。

そして、耳のイヤホン。


彼女と放課後を屋上で過ごすようになって一ヶ月ほどが経つ。
その間も、彼女はよく泣いていたっけ。


僕は教室では彼女と話さないから、ここ以外での彼女は分からないけれど。

彼女が屋上で泣くのに、条件のようなものがあることに僕は気づいたんだ。


それが本当に関係あるという確信はないから、まだ何とも言えないが。


< 30 / 130 >

この作品をシェア

pagetop