ひとつ屋根の下。



「こんちわ~~」


何とも軽々しい声が…耳に届いた。

そうして現れたその人は。

茶色のグラデーションがかかった髪は、なんだかきらきらして見える。
優しげなのに、どこか鋭くて透き通っている黒い瞳。


「……///」

「あのー大丈夫?」

「…!!!だ、だ、大丈夫です!!」


いきなり顔を覗きこまれたから、仰け反ってしまう。
私ったら…なんて失礼な…っ!バカバカ~~!


「まっか」

「ふぇ?」

「顔、まっか」

「///」


言われなくても、そんな気はしていました。
全身が熱いくて心臓が落ち着かない。

だってそうでしょう?
誰だってこんな風に近寄られたら、戸惑っちゃうよね?
……私が…おかしいだけなのか?


「初々しいわねぇ~~」


…ん??


「私たちにもこんな時期があったわね、ふふ」

「本当よね!もしかしてこの二人、恋が始まっちゃうかも!」


きゃ~~!と勝手に盛り上がる私のお母さん。
明日香さんも…どこか楽しそうに見えるんですが…。

…まってよ……。私…ただスキンシップに慣れてないだけで…別にそんなんじゃないのにっ。
< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

ハナさん成長記

総文字数/2,393

恋愛(その他)7ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop