ソラナミダ
今更……



って思った。



離れていっても、これでいいのだと…、安易に久住の心の内を想像していた。



それが今になって……


『認めてない』?





なら何故何で早くそう言わなかったの?


何故気持ちを確認し合わなかったの……?






小さく疼く恋の嵐が……



一斉に体中を駆け巡った。





久住が吹かせる風は……



生暖かい、春のような…



優しい風。





私は……



思い出していた。





彼と過ごした……



小さな、



けれど確かに……




幸せだった日々を。








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