君の初恋だけを

涙が思わずこぼれでた。


『ありがとう。

よろしくお願いします…』



言い終わった瞬間に
急にガシッと肩を掴まれた。



『…えっ?!

純一…?…どうし…』



『…はぁぁぁぁ…。

…………良かった〜。』




私の肩を掴んだまま項垂れて
緊張から解き放たれたように

深く吐き出すように言葉を漏らした。




優しく微笑む純一の目が
私を見つめると、子供のように
嬉しそうな笑顔で笑った。




『…っあ〜〜!!すげぇ愛してる!!』





『……っ?!

……っぷ、アハハハ!』





まるで子供のように無邪気に言うから
なんだか可笑しくて笑ってしまった。




……これで良かったんだ。





純一の後ろでキラキラと水面が輝いている。




私はこの光景を一生忘れない。




幸せな気持ちを。




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