君の初恋だけを
『…ふぅ。』
涙も出尽くして、疲労感はあったけど
さっきよりはスッキリとしていた。
男の子の胸に手を添え、
軽く距離をとる。
…多分、今ひどい顔してる。
化粧も多分ドロドロだ…。
『…あの、ありがとう』
なんだか恥ずかしくて
顔をあげずに男の子にお礼を言う。
『…どういたしまして。』
素っ気ない返事に
急に不安になる。
見ず知らずの女が
急にわけわからず泣き出したら
……ひくよね。
そう思い気まずく顔をあげると
『…ハイ!』
『…えっ?!』
『あげる!』
『……アメ?』