君の初恋だけを
男の子は洋服を着終ると
こっちを向いて少し躊躇うように
じっとみてから近づいてきた。
気づかなかったけど、
女の扱いに手慣れてるような行動に
違和感を覚えるくらいあどけなさの残る
少年のような顔をしていた。
…ただの童顔?
それとも…
何も言わずただじっと見ていたからか、
少し不安そうな顔をして名前を呼ばれた。
『…茉莉亜さん?
あの…、今…度…………っ?!』
顔を覗き込むように近づいたから
その仕草がなんだか可愛らしくて、
急に男の子に触れたくなって口づけた。