君の初恋だけを

初めは驚いていたけど
徐々にぎこちなく応えてくれるのが
なんだかとても愛しく思えた。



身長は170くらい…?

細過ぎないけど…

運動やってるようではないわね。
なんか…肌なんて私よりツヤツヤ?


居場所に困ってたような手が
恐る恐る私の腰に回される。


そのぎこちなさが、じわじわと
胸の奥を締め付ける。


中学のときに初めて好きな人と
手を繋いだときのような感覚。


もどかしくて、でも
痺れるように苦しく甘い。



…………?!



急に唇が離れた。

一人ぶんの温度を失った唇は
急速に冷えだした。
< 31 / 156 >

この作品をシェア

pagetop