君の初恋だけを
『…新歓で飲んだときに…

愛実……っあ、木崎さんが
酔いつぶれて送ってあげて…』



ふーん…。


申し訳無さそうにうつ向いて
一度も顔をあげない”愛実”を見る。



その細い肩は、
小刻みに震えてるようにも見えた。



人の男を寝とったくせに、
まるで私だけが悪者みたいな気分になっていた。

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