君の初恋だけを

『…茉莉亜?』


暗闇の中から優しく響く声。


さりげなくなぐり拭くように
涙をふいた。



『…あ!ごめん!
起こしちゃった…?』



『……いや…。
……はやく、こっちにおいで?』



私はメールを全て削除して
純一の横に静かに潜り込んだ。




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