初恋〜君の隣に〜
そんなわたしを見て
颯太は何かを持って
わたしの元に
駆け寄ってきた。
男の子に慣れないわたしはさらにビクッと体を震わせた。
「…そんなに恐がらないで?僕怖くないよ?」
優しい言葉に
わたしはそっと目を向ける。
「ほら、僕がこれあげるからっ!」
そう言って、わたしの手にポンッと何かを乗せた。
……………え?
わたしの手の中には
小さな赤いミニカーがあった。
わたしは手の中の小さな
ミニカーをじっと見つめた。
「それね、僕の宝物っ!」
颯太は輝かしい笑顔で
自慢気に笑った。