初恋〜君の隣に〜
「あ、そういえばさ!夢叶高校決めたー?」
その言葉にわたしは
眉をひそめた。
…行きたい高校の名前だしたら颯太に変に思われちゃうかも…。
「…ん?どこなん?」
でも、わたしはこの高校に行くと強く誓っていた。
例えそれが
不純な動機であっても。
わたしは颯太の目を見て
はっきりと言った。
「……M高」
一瞬、颯太は目を開いて
驚いた顔をした。
そりゃ颯太も
驚くよね…だって…
「…え、俺もなんだけど!」
──────…そう。
颯太の希望していた
高校なんだから。