初恋〜君の隣に〜



「家から近いしいっかな〜みたいな感じ〜!」


ヘラヘラと笑うわたしに

今さっきまでの
颯太の笑顔が消えた。


「え…マジじゃないよな?」

その言葉にわたしは
一瞬ビクッとした。


「夢叶はそんな適当なことする奴じゃねーじゃんか。

ほんとはちゃんとした理由があるんじゃねぇの?」



………颯太はズルいよ。


わたしのこと何でも
分かっちゃうんだもん。


でも、ごめんね。


この恋心だけは
絶対にバレちゃだめなの。

「……ないよ…家に近いからが理由だって!」


わたしは作り笑顔を
颯太に向けた。


颯太はそんなわたしに
怪訝そうな顔をしていた。





< 23 / 24 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop