Forever with you






俺の目から、いくつもの涙が零れ落ちる。




「お願い。梨乃、翔太の事今でも大好きだから...
あの子を、助けてあげて!」





梨乃は俺の為に


俺が傷つかないように


俺が涙を流さないように



俺と別れたんだ――――――





だったら


今することは1つしかねぇ





俺は屋上を飛び出て、ある病室まで全力で走る。




【ガチャッ】





「―――――――翔太?」


梨乃が俺の名前を呼ぶ。




「…ふざけんなよ!!」

「…えっ?」

「肺ガンだって、なんで俺に言わなかったんだよ!!」


梨乃が、驚いた顔をする。
でも、哀しい顔だった。




「…ど..して…知ってるの...?」

「愛良に聞いたんだよ」

「…なん..で...」




次の瞬間、
俺は梨乃を強く、
強く、



抱きしめた――――――――




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