Forever with you

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「あっ...もしもし!?」

『…翔太か!?お前何また無断で休んでんだよ!!』


いきなりデカい声で言ってきた雄大。



「本当に悪かったよ...すまねぇ」

『いいよいいよ、別に。
調子悪いってまた嘘ついてやったから』

「…ありがとな。ちょっと色々あってな...」

『…なんか長くなりそうだな...
今どこにいんの?』

「病院...」

『病院!?…んじゃ、病院に今から行くよ。 
美波の見舞いにも行きたいから』

「…悪いな。
んじゃ、中庭で待ってるよ」


電話を切る。

そして、再び梨乃の病室に入る。



「翔太?バイト大丈夫だった??」

「バイトのダチがなんとかしてくれて助かったよ。
…悪いけど、今から中庭に行ってくっから」

「えっ?なんで??」

「今からそいつが来るから。
彼女の見舞いついでに」

「へぇ...」

「んじゃ、行ってくる」


俺は病室を出て中庭に向かった。





「雄大!」

「悪い、少し遅くなった...」

「そんなの構わねぇよ。
来てくれてサンキュ」

「…それより...何があったんだ?」


雄大は汗だくになりながらも、真剣な顔で聞いてきた。





俺は全てを話した―――――――






「――――なるほどなぁ...」

「本当にすまなかった。
迷惑かけちゃって...」

「…お前は大丈夫なのかよ?」

「えっ…?」
「―――お前、目にクマできてんじゃん。
彼女の心配するなら、自分の心配もしろよ」


確かに、それは言えてるかもしれない。

昨日とか一昨日とか、全然寝ていなかったから...



「ん..サンキュ」

「…なぁ、今から会わせてくれよ。
お前の愛しの彼女さんに」

「…あぁ」

「んじゃ、病院入ろーぜっ」




俺への雄大の優しさに、俺は心が温かくなった。




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