Forever with you
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「 つい最近...弟も死んでしまって...
信じられる人もいなくなっちゃって...
もう、分かりません... 」


「 ... 」

「 で...先輩だけが信じられた。入学して間もない私に、優しくしてくれた 」

「 ...俺、無理矢理だったじゃん 」


「 それでも、信じることができました 」

「..ありがと 」


「 ...勝手で本当にごめんなさい。
今日はありがとうございました 」




彼女はそう言って、サッカーのストラップを墓に置いた。


「 先輩、良かったらこれを受け取ってくれないでしょうか? 」



涙を手で拭いて、俺に出したもの...

それはさっき彼女が買った、野球のストラップだった。




「 なんで俺に...? 」

「 ありがとう、という意味と...
ごめんなさい、という意味の物です 」

「 ...そっか、ありがとう 」


俺はそれを受け取った。




「 それでは先輩、今日はありがとうございました。
これからも、よろしくお願いします... 」

「 ...よろしくな! 」





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