Forever with you
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周りの奴らの言うことなんか無視して走った。
なぜなら、屋上で梨乃と約束をしていたから。


野球で遅くなってしまうかもしれないから、楓が梨乃に事情を言ったと聞いた。




【 ガチャッ... 】


…いるか?



「 …翔太! 」

「 …梨乃!!
悪い、遅くなった... 」

「 ううん、大丈夫。
楓先輩に事情は聞いたから 」


そう言って、ニッコリ笑う梨乃。



「 野球部、どうだった? 」

「 無事入部決定したよ。
んでホームラン打ってきた 」

「 えぇ!?凄い! 」

「小学校の時から、野球だけは得意だったから 」

「 へぇ~... 」


その時、俺はあることを思い出した。



「 梨乃…、これ... 」

「 ん? 」

「 野球のキーホルダー。
…あの時はありがとな 」

「 あっ…携帯につけてくれたんだ…ありがとう 」




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