先生あのね?
『子供みたいに笑うんだね。』
すると前川は少しムッとした。
「21ですよ?」
『はい。』
しばらく黙って問題を隅に解いていた。
子供って言われるの嫌いなのかな。
怒らせてしまったのか
すごく気まずい気がする。
「もっと可愛い笑顔できるよ?」
『ん?』
「理恵が数学100点とれたら出るかもな。」
『…そんな奇跡あり得ない。』
「でも起きたら素敵だよね?」
『ほんとに起きればね?私の頭知らないから言えるんだよ。』
「知ってる。理恵数学パァだもんね。」
グサリ。
知ってるなら余計なこと言うな。