先生あのね?
終
最善を尽くした。
テストの結果は
数学65点。
理科85点。
理恵は大急ぎで塾に向かった。
『こんにちは!』
「理恵ーこんにちは。テスト結果出た?」
そこにいたのは塾長と国語の高城先生。
『うん!理科がね、85点!前川は?!』
塾長はしばらく黙ったまま理恵の目をじーと見つめた。
『塾長?』
「理恵の大好きな前川先生は」
『別に大好きじゃ…』
「ガンダムの運転手になりました。」
は?
意味が分からない。
一生懸命がんばったテストを持ってきた生徒に何をふざけてるのだろう。
塾長頭がおかしくなったのだろうか。
『意味が分かりません。』
「もう塾には来ないよ。」
『何で!?』
頭の中が真っ白になった。
声を出したら涙が流れそうなのが
自分でも分かる。
「だから、ガンダムの運転手になったの。」
そうふざけたように笑うと
塾長は教室へと消えていった。