先生あのね?

12人席くらいの小さな教室に。
女の子が4人と男の子は1人

壁にはテキストの紹介や
V模擬についてのチラシが貼られてた。


『うちらさ、一番バカなクラスだから。気楽に受けていいんだよ。』


別の中学の少し派手な女子三人組が

私に話しかけた。

奥で焦って宿題をしているのは
同じ中学の金田君だった。

そんな奔放な教室に
眼鏡をかけた男の先生が入ってくる。


一時間目は英語だった。



英語はすごく苦手で大嫌いだけど。気さくなクラスメイトと楽しい永井先生のお陰で、初日から気負いすることなく授業を受けることができた。

永井先生は
「ハローエブリワン」
ではなく
「始めるよー」
と言った。



二時間目の国語も、高城先生と言うミスタービーンににた楽しい先生で、得意な科目なだけに和やかに進んだ。


心配なのは数学だった。
「苦手なんです」
なんてレベルじゃなかった。
何を聞いても意味が分からない。数学と理科だけは、本当に大嫌いだ。

次が数学と言うだけで
心臓は大きく早く脈打った。



< 5 / 46 >

この作品をシェア

pagetop