先生あのね?
12人席くらいの小さな教室に。
女の子が4人と男の子は1人
壁にはテキストの紹介や
V模擬についてのチラシが貼られてた。
『うちらさ、一番バカなクラスだから。気楽に受けていいんだよ。』
別の中学の少し派手な女子三人組が
私に話しかけた。
奥で焦って宿題をしているのは
同じ中学の金田君だった。
そんな奔放な教室に
眼鏡をかけた男の先生が入ってくる。
一時間目は英語だった。
英語はすごく苦手で大嫌いだけど。気さくなクラスメイトと楽しい永井先生のお陰で、初日から気負いすることなく授業を受けることができた。
永井先生は
「ハローエブリワン」
ではなく
「始めるよー」
と言った。
二時間目の国語も、高城先生と言うミスタービーンににた楽しい先生で、得意な科目なだけに和やかに進んだ。
心配なのは数学だった。
「苦手なんです」
なんてレベルじゃなかった。
何を聞いても意味が分からない。数学と理科だけは、本当に大嫌いだ。
次が数学と言うだけで
心臓は大きく早く脈打った。