クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
――――ドンッ
「きゃっ…!?」
角を曲がった瞬間、誰かとぶつかり尻もちを………ついたのは相手。
あたしは数歩後ろに下がっただけで、『きゃっ…!?』って可愛い声も相手さま。
自分の丈夫さにドン引きしつつも、目の前で座り込む相手に駆け寄る。
「すみません前見てなくてっ…大丈夫ですか!?」
前というより周りが見えてませんでした。
「平気です…こちらこそごめんなさ……え?」
「え?」
顔を上げた相手にビックリした。相手もあたし同様、目を見開く。
「…柚希ちゃん?」
「伊吹先輩!」
えぇーっ!まさかのここで伊吹先輩とぶつかっちゃいます?ぶつかっちゃうんですね?
ここ最近会ってなかったから、心の準備が出来てない。
会いたくなかったよ。
山田くんの、想い人……。