クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
あたしの答え
……どれくらい、そうして居ただろうか。
――――キーンコーンカーンコーン
鳴り響いた軽やかなチャイムに、ハッと意識を取り戻す。
修業のチャイム……6限目終わったんだ…。
一気に廊下が騒がしくなり、どこからか『バイバーイ♪』なんて声が聞こえて来る。
HRも終わったのかな……あたしも教室戻んなきゃ。
足に力を込めて立ち上がり、空き教室を後にした。
「…柚希!!」
教室に着くと、美喜ちゃんがあたしに気付き駆け寄って来た。
「どこ行ってたの!?6限目居なくて心配したんだから!」
「ごっめーん!ちょっとお腹痛くてさー!」
あははっ!とわざと明るく振る舞う。変な心配、かけたくないもんね。
美喜ちゃんはあたしの様子にホッと一息吐いて、安堵の表情を見せた。
「ならいいけど…これからは、何か言ってってよね!」
「うんっ。ごめんね美喜ちゃん」