クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
小走りして山田くんの隣に……と、思ったが。
…な、並んでいいのか???
図々しいよね?並びたいけど彼女でもないし、ましてや友達とも違う気が……。
山田くんが3歩進めば、あたしは2歩進む。
山田くんが5歩進めば、あたしは4歩進む。
悩んだあたしは、結局常に一歩後ろをキープしながら歩いてく。
それを繰り返し、繰り返し。100メートルほど歩いた頃。
「…あのさぁ」
「ぶふっ!?」
突然山田くんが止まるから、あたしの顔は山田くんの背中に突っ込んだ。
……あ、いい匂いする~。
ってあたしは変態か。
山田くんから離れて、長身を見上げる。
「な、何でしょーか?」
「……隣、来たいなら来なよ」
へっ………。
そう言うと、また歩き出してしまった山田くん。
あたしはその場で硬直。頭をフル回転させて考える。