クールな彼が好きすぎて困るんですが!!


山田くんは少し黙った後、あたしの頭をグシャッてして。




「…“女の子”って自覚だよ」


「………!」




あたしの胸は山田くんの言葉によって光の速さで撃ち抜かれました。



もう駄目だ。あたし重傷。死ぬ寸前。

不意打ちの優しさはアカン。アカンて。


ボイスレコーダーでばっちりがっつり録音して、寝る前の子守唄にでもしたいわ。


今の言葉があればあたしは白飯300杯はいける!というか一生生きて行ける!




どうしよう。今堪らなく、山田くんの顔が見たい。


そっと覆っていた手を外す。

そこには、ほんのり赤い顔の山田くんがいた。



「…キュン死にします」


「耐えて下さい」




……駄目だよ……そんな表情見せないでよ。


初めて見たんだよ。その表情。


照れたように髪をクシャッてする仕草も、全部が嬉しくて。



せっかく、決めたんだよ。決意したのに。


もっともっともっと、好きにさせないで………。






< 121 / 401 >

この作品をシェア

pagetop