クールな彼が好きすぎて困るんですが!!

球技大会



「はぁっ!!?諦める!?」




朝の教室。
美喜ちゃんの絶叫が響き渡った。


一斉に注がれる視線の中、目の前で元々大きな目をさらに見開いて、立ち上がってる美喜ちゃんの腕を引っ張って座らせる。


隣では松川くんが、美喜ちゃんと同じ表情であたしを見てる。




「意味分かんない!フラれた訳じゃないんでしょ!?」



「…フラれたも同然だよ…。伊吹先輩、山田くんが好きなんだって。
だから、諦めてって言われたもん。

二人は両想いだから、あたしが諦めるのが一番いいの」




……昨日、泣くだけ泣いた。泣きたいだけ泣いた。


後悔は無い。あれがあたしなりの、答えだから。



美喜ちゃんは微笑んだあたしを、ギュッと抱き締めた。




「大丈夫。私が嫁にもらってやる」


「あはっ。頼もしいな」




ありがとう美喜ちゃん。

あたし美喜ちゃん大好きっ!!






< 126 / 401 >

この作品をシェア

pagetop