クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
球技大会
「はぁっ!!?諦める!?」
朝の教室。
美喜ちゃんの絶叫が響き渡った。
一斉に注がれる視線の中、目の前で元々大きな目をさらに見開いて、立ち上がってる美喜ちゃんの腕を引っ張って座らせる。
隣では松川くんが、美喜ちゃんと同じ表情であたしを見てる。
「意味分かんない!フラれた訳じゃないんでしょ!?」
「…フラれたも同然だよ…。伊吹先輩、山田くんが好きなんだって。
だから、諦めてって言われたもん。
二人は両想いだから、あたしが諦めるのが一番いいの」
……昨日、泣くだけ泣いた。泣きたいだけ泣いた。
後悔は無い。あれがあたしなりの、答えだから。
美喜ちゃんは微笑んだあたしを、ギュッと抱き締めた。
「大丈夫。私が嫁にもらってやる」
「あはっ。頼もしいな」
ありがとう美喜ちゃん。
あたし美喜ちゃん大好きっ!!