クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
「明日はいよいよ球技大会だな。登校は体操着だぞー間違えるなよー。では解散!」
HR終了。騒がしくなる教室の中、あたしは机に顔を伏せていた。
山田くんを無視するの、すんごーーーく辛い。
いくら諦めるって決めたと言っても、まだ好きな訳で。
山田くんの姿を見るたびに、心がマグニチュード9.0以上で揺れる。
あたしそろそろ死にます。バタンキューです。
「柚希ー?先帰っちゃうぞー」
つんつん、と美喜ちゃんがあたしのつむじをつつく。
つむじは止めておくれ。かっぱ先生のようにハゲてしまうぞよ。
「…つれないぜ旦那」
「ほんなら早よせんかい」
「関西弁をツッコんでよろしいか」
「やめておくんなまし」
「あい」
立ち上がって鞄を持ち、美喜ちゃんと教室を出ようとしたその時。