クールな彼が好きすぎて困るんですが!!


教室に入った瞬間、始業のチャイムが鳴り響いた。


あたし、滑り込みセーフ!


席に着くと、前の席の美喜ちゃんが振り向く。



「辞書貸してもらえたの?」


「うんっ!いいでしょお~」


「いや、別に」



美喜ちゃん笑顔でなんて酷なことを……。


いいもんいいもん!美喜ちゃんには山田くんの良さが分かんないんだ!




「はい、挨拶ー」



と、ダルそうに入って来たかっぱ先生。

今日も頭のてっぺんが眩しいッスね……。



「教科書67ページ開いてー」



う~ん…なかなか辞書を使わないなー。


山田くんの辞書、せっかくだから使いたいっ!










< 14 / 401 >

この作品をシェア

pagetop