クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
教室に入った瞬間、始業のチャイムが鳴り響いた。
あたし、滑り込みセーフ!
席に着くと、前の席の美喜ちゃんが振り向く。
「辞書貸してもらえたの?」
「うんっ!いいでしょお~」
「いや、別に」
美喜ちゃん笑顔でなんて酷なことを……。
いいもんいいもん!美喜ちゃんには山田くんの良さが分かんないんだ!
「はい、挨拶ー」
と、ダルそうに入って来たかっぱ先生。
今日も頭のてっぺんが眩しいッスね……。
「教科書67ページ開いてー」
う~ん…なかなか辞書を使わないなー。
山田くんの辞書、せっかくだから使いたいっ!