クールな彼が好きすぎて困るんですが!!


「山田く…」


「聖大丈夫!!?」




あたしの言葉を遮り、横で見ていた伊吹先輩が声を張り上げた。

慌てた様子で、山田くんに駆け寄る。


周りもざわざわと騒がしくなり、ゲームは一時中断。


呆然とするあたしの元に、美喜ちゃんが来た。




「柚希!ケガ無い!?」


「あたしは大丈夫だけど…山田くんがっ…」




あたしのせいで、山田くんにケガさせちゃったかもしれない。


涙が滲んでくる……。


どうしよう。山田くん、ケガしてたら……





「…スミレ先輩大丈夫です。なんで、手。離して下さい」




……えっ……?


そう言って、伊吹先輩が絡ませていた腕をほどくと、溜め息を吐いてこちらへ歩いて来る山田くん。



えっ…こっち来てる!?




< 166 / 401 >

この作品をシェア

pagetop