クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
山田くんは背もたれにもたれて、考え込むみたいに俯いてて。
あたしは逆に、背筋をピンと伸ばして座ってる。
「…スミレ先輩に告られた時にさ」
口を開いた山田くんの、第一声。
“スミレ先輩”って単語に、異常に反応してしまう。
やっぱり告白されたのは本当だったんだ……。
「う、うん?」
「…正直、困った」
「……うん」
「まさか、先輩が俺の事好きなんて思わなかったし、第一つい最近まで彼氏いたから、てっきり嘘かとも思ったし」
「…うん…」
「……でも、そこで思ったんだよね」
「…?何を?」
「…何で俺、すぐに返事してないんだろうって」