クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
要くんファイト!
なんて、こっそり心の中で応援したり。
《只今より、男子バスケットボール決勝を行います。出場する選手は至急体育館に…》
と、校内に流れたアナウンス。
そうだ…松川くんと山田くんが戦うんだ。
……あたしを賭けてって……本当に?
「…要くん」
「ん?どうしたの柚希ちゃん」
「山田くん、決勝戦のこと何か言ってた…?」
まだ松川くんから言われてないかもしれないし、もう知ってるかもしれない。
面倒臭いって思われてたら嫌だよ……。
要くんは目線を斜め上に送り少し考えた後、ニッと笑った。
「んー、どうだろね?俺からは言えないなぁ」
「えぇっ!?その感じは知ってるの!?」
「さぁ?聖に直接聞きなよ」
えーっ。自分で……聞くの?
“松川くんとあたしを賭けて勝負するの?”ってどんな自惚れ野郎ですか!!