クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
一瞬眉が下がったけど、すぐに笑顔になるポジティブ柚希。
山田くんを見上げると、………ん?無表情?
「どうしたの山田くん?」
「…あんた、暇だったの?」
さっきの伊吹先輩との会話、聞こえてたのかな?
「へ?あー、うん。毎日暇で困っちゃうよ~。あはは」
だったら勉強しなよ、バカなんだから。
って言われるだろうってことに気付いたのは、言ってから。
あぁ、あたし自ら地雷踏んだ!
「…なら、携帯かけてきなよ」
「……え?」
今のは幻聴?
聞こえてきたのは、間違いなく山田くんの声で。
驚いた表情で見れば……ほんのり顔を赤くした、どこか拗ねたような表情を浮かべる山田くんがいて。
キューンッと胸が締め付けられてしまった。
「い、いいの?電話しても?」
「…ん」
「め、メールも?」
「…いいよ」
「じゃ、じゃあ…会いたいって言ったら?」
「…会いに行こうか?」