クールな彼が好きすぎて困るんですが！！

「…山田くんは…」




～♪～～♪♪～♪


あたしの言葉を掻き消したのは、携帯の着信音。


あたしの!？と思って確認するも、違った。


ということは、



「…はい。もしもし？」



山田くんのか…。


誰かと話してる山田くん。表情は真剣そのもの。


何か重要な話かな？まだ一緒に居たいけど、邪魔すると悪いし戻ろう。



スカートを払って立ち上がり、山田くんの横を通った瞬間。




「じゃあまた放課後に、スミレ先輩」




………え………？


“スミレ先輩”……？



足が止まる。けれど、振り返ることは出来なくて。


山田くんの携帯を閉じる音にハッとして、駆け足で教室に戻った。