クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
「ひゃーっ海来たぁ~っ!」
浜辺を歩きながら、すぐ横に広がる壮大な海に興奮はMAX。
キラキラキラキラしてて、その全てが眩しいくらいに輝いてる。
雑談を交わし歩いていると、浜辺の一角のパラソルの下に男子を発見。
「おーいメンズ組~」
「…ん?あ、女子来た」
手を振る伊吹先輩に気付き、要くんが立ち上がりこちらに来た。
「準備はしときましたよ」
「あ、ほんと?ありがとう要くん」
「いえいえ、カワイイお嬢さん達のためなのでね♪」
「はいはい、わかった、わかった」
伊吹先輩と要くんの会話に笑みを零していると、あとから松川くんと翼くんが来た。
……ていうか、今さらだけどあたしはどこを見てればいいんだろう?
男の子の裸とか、そういうの見れないこと忘れてたよ。
オバケも虫も怖くない、よくわからんあたしの唯一の弱点。
もちろん男子はみんな上半身裸な訳で。
どうしよう……うん、なるべく意識しないようにしよう!
と、顔を上げたあたしと松川くんの目が合った。
うわっ。どうしよう…。
「立本」
「うあっ。な、なんでございましょうか!?」
「…え、何で後ずさる?」
あたしの方へ歩いて来る松川くんに、つい足は後ろへ動いちゃって。
必死に松川くんから目を反らすあたしに、松川くんの間の抜けた声が届く。