クールな彼が好きすぎて困るんですが!!


「今日、楽しかったね」


「…そうだね」


「山田くんの水着を写メりたかったです」


「…あんたは一歩間違えたら盗撮しそうだよ」


「結局あたしの水着、山田くん見てないね」


「…あぁ、そういえば?」


「……見たかった?」


「…いや、別に」


「ガーンッ!」


「…他の男に見せるよりは見ない方がいい」



のあっ……!

また、そういう事をサラッと言うんだもんなぁ…。



「…あ、そういえば山田くん」


「…何?」


「さっき……名前、呼んでくれたよね?」



尋ねると、ピクッと山田くんの肩が動いて、ゆっくりこちらを振り向いた。


め、目に半端ない威圧感があるよ旦那…。



「…何であんたはそういう事だけ覚えてるのかな」


「基本良いことしかインプットしないので!」


「…よく出来た脳ミソだ」



ドヤ顔で答えるあたしをチラッと見て溜め息を吐くと、口元を片手で覆って苦笑いを零した。



「…また、呼んでくれたりなんか?」


「……気が向いたらね」



そう呟くと同時に、絡められた指に心臓が跳ね上がった。


こ、恋人繋ぎ~……。



「…し、幸せです」


「はい」



真っ赤なあたしは、しばらく山田くんの顔を見れませんでした。


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