クールな彼が好きすぎて困るんですが!!


香里奈ちゃんは山田くんに一目惚れし、マネージャーとして弓道部に入部。


けれど山田くんは伊吹先輩が好きだと知り、一度は諦めたらしい。


でもしばらく経った時、あたしの噂を聞き、また、山田くんが伊吹先輩をフッたことも知り、ライバルはあたしだけとなる。


そこで考えた。あたしになら、勝てる。と。



「…ま、ざっとこんな感じだな」


「わぁ…その情報は一体どこで」


「ん?ナイショ♪」



…今彼の裏を見た気がする。



「まぁ能天気な立本が怒るくらいだし、少なくとも山田にも責任あるわな」



能天気は余計じゃよ。



「…でも、香里奈ちゃんは熱があった訳だし…」


「バーカそんなの信じてんのか?」


「…え?」


「香里奈は立本をライバル視してんだぞ?山田がお前とデートなんて知ったら、何とかして引き止めようとするだろ」


「……そう、かなぁ?」


「真実はわかんねぇけどな。山田に聞け」


「…うん」



嘘、か……。

でも、山田くんが嘘は吐かないし、熱があるなんて演技だけじゃ誤魔化せないよね。


まさか香里奈ちゃんが、ずっと山田くんを狙っていたとは知らなかったけど…。



「どっちにしろ、早く仲直りしろよ」


「…うん」


「じゃあ明日弓道場見に来い。放課後、北高と練習試合あるから」


「…うん」


「おしっ。絶対来いよ?んで、仲直りしろ」



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