クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
「…気にしないよそんなの」
「で、でも、女としてちょっと…」
「…俺はこっちの方が好き」
え…?って小さく驚いた声を出した柚希の髪を
、優しく撫でる。
ふわふわの髪は猫みたいで、ついイジめたくなった。
「や、ややや山田く…っ」
「…ふはっ」
わざと顔を近付けたら、案の定真っ赤になる柚希。
いちいち反応するから、もっとイジめたくなるのわかんないのかな。
「…今度はこれで来てよ。学校」
「へ?でも、癖っ毛だから広がっちゃうよ。アフロみたいに」
「…逆にすごいねそれ」
どれだけ癖っ毛なんだろうか。
この人はこういうことを、素で言ってのけるから可笑しくて堪らない。
それに思ったことを返すと、『クール!』ってなるからよくわかんないんだけど。
しばらくそうして頭を撫でていたら、こっくりこっくりと、柚希の頭が上下し始めた。
「…眠い?」
「…うん…何か、山田くんの手気持ちよくて…」
この人は、こういう恥ずかしいこともサラッと言うから困る。
本人に自覚がないから尚更だ。
「…寝なよ。俺帰るから」
「えっ……」
だって、俺がいちゃ寝にくいかなって、思っただけなんだけど。
手を話した瞬間、急に寂しそうな顔をするからまた困ってしまう。