クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
頭の上に“?”を大量生産中の私に、三橋さんはほんのり赤い顔で答える。
「…俺も、好きだから。よかったら付き合ってください」
「……っ!」
うそ…ほんとに?ほんと?
こんなの嬉しすぎて、泣いてしまう。
彼の顔が、ジワリと滲む涙の中で、ボヤけた像として写る。
両想いなんて……幸せすぎて、何も言葉にならなかった。
「泣かないで」
私の元まで歩み寄って、ぎこちない手付きで頭を撫でる。
いつもあんなに平気で触れるのに、何でこういう時はこうなのかな。
内心慌ててるのバレバレだよ(笑)。
「…嬉しいです」
「あはは…照れるねこれ」
お恥ずかしいことに、俺初彼女だよ。
そう言った三橋さんに、バレないようにガッツポーズ。
私が初めての彼女で、初めて“彼氏”としての三橋さんを知る女の子。
それが思ったよりかなり嬉しくて、つい笑みが零れたんだ。
撫でていた手を止め、私のオデコにこつん、と彼のオデコが重なる。
「…あのさ、取り合えず美喜って呼んでいい?」
なんて、少し顔を赤らめて言うなんて可愛すぎる。
やっぱり、この人はライオンか仔犬かわからない。
「……いいよ、翼」
小さく呟いた私に、目を見開いた彼の頬は真っ赤だった。
ーside美喜*endー