クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
「止めなさーーーーーいっ!!!!!」
「……!?」
ってあたしは何で飛び出しちゃったんだ!?
あたしの方を振り向く二人。美人さんは今にも泣きそうで。
しっかりしろ、あたし!足も震えるな!
「んだよお前!!」
「こっ…ここここんな所で、女の子襲うなんて最低よ!!」
「はぁ?襲ってねーよ!この女が俺を断るからわりーんだよ」
何、その言い分!チョー身勝手!てか逆恨み!?
この人頭大丈夫!?あたしに言えないけども!
こうなったら…!
あたしは咄嗟に携帯を取り出し、男に向かって突き出した。
「今までの、全部録画させてもらったから!!」
「マジかよ…っあり得ねぇっ!」
男は意外にもアッサリと、青ざめると尻尾を巻いて逃げて行った。
あたしのはったりに騙される、意外と単純な方でしたな。
あたしと美人さんだけになったと同時に、美人さんが壁にもたれながらズルズルと座り込んだ。
携帯を仕舞い慌てて駆け寄る。