クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
「大丈夫ですか!?」
「…うん…ちょっとビックリしちゃった」
そう言い、あはは…と空笑い。
本当は恐かったよね。今も泣きそうだもんね?
こんな時って何て声掛けたら……。
「…ありがとう。あなたのお陰で助かったよ」
「いえそんなっ…ただ、あたしが許せなかっただけですから!」
かしこまってお礼されるなんて性に合わないよ。
両手を振って否定してたら、美人さんはフフッと柔く微笑んだ。
あー……綺麗だなぁ……。
「本当にありがとうね。あなた、名前は?」
「あ…2年の立本柚希です」
「えっ、立本柚希ちゃん!?」
「は、はい…」
どうしたんだろ。そんなに変な名前かなぁ?
美人さんはひどく驚いた様子。
そしてぱちくりさせていた瞳をキラキラに輝かせて、強引にあたしの手を取った。