クールな彼が好きすぎて困るんですが!!


「悪い立本!今日一緒に帰れない!」


「へ?マジですか?」


「マジっす…」



申し訳無さそうに、頭の上で手を合わせたまま顔だけ上げる松川くん。


ありゃりゃ。ちょっと泣きそう?



「大丈夫だよ松川くん、気にしなくても~。それより何で帰れないの?何かあった?」


「それが………」


「うん?」



急に黙り込んでしまった松川くん。青年よ、どうしたんだい?


ツンツン、とおでこをつついてみる。



「…絶対、笑うなよ?」


「うん」


「実は………妹を歯医者に連れて行かないといけないんだ」


「…へ?」



妹を……歯医者さんに?


ポカーンと松川くんを見つめると、珍しく顔を真っ赤にしていた。



なにそれ可愛い!





< 93 / 401 >

この作品をシェア

pagetop