Level 36.

 更に慎重に、静かに歩いて座椅子へ座ると
 足元に穴が開いてる!?

 あ、あぁ…、掘り炬燵ね……。

 正直、食事を終えるまで正座はキツイなと思った悠希はほっとして
 ちん。とお行儀良く座る。


 柴田は渋い顔をしながら座椅子へ収まる。

 女将はなんだかクスクス笑っている。

 というか、笑われている?

 とうとう柴田が……。

 我慢しきれないというように吹き出した。



「こいつ、面白いだろ。 見てて飽きないんだよ」

「そうね。 綺麗で素直で、可愛らしいお嬢さんね」

「そうなんだよ」



 柴田と女将はまだクスクス笑いながら話している。


 えっ?! そこ、おかしくないですか?


 面白い→可愛いに変換されるのも理解出来ないが
 あの鬼柴田が声をあげて笑っている事の方が驚いた。


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