Alice-浮気女の決意-
少しふらつく体をなんとか動かし、制服を着ていつもより濃いめの化粧をした。
髪もいつもより凝って綺麗に巻いた。
そうまでしたのは、ナオとミヤに何も変わってないあたしを見て欲しかったから。
“ご飯食べないの~??”って言うお母さんの声と、“返事くらいしなさい”って言うお父さんの声を後ろに、あたしは家を出た。
準備を念入りにしてたから、今出発しないと遅刻しそうだった。
それを伝えればいいものを、イライラを抑えるのに必死だったあたしは、聞こえないフリをした。