彼氏は泣き虫、彼女は強虫。
そう思って目をキツく瞑った瞬間…、
鋭い音がして、
目をゆっくりと開けた。。
「っーー、」
晴飛は、地面に横倒れていて口端からは切れて、血が出ていた。
「俺の女に手ぇだすな!!」
「…………祐也……??」
うそっ、漫画や小説じゃあるまいし!!?
こんな大変なときに…、
どうしてこんなタイミング良く出てくるんだ……??
「結愛、待たせてごめんね??」
優しい笑顔で私に微笑み掛ける、祐也。。
「でもさっ、ヒーローは遅れて登場するもんでしょ?」
ニカッと歯を見せて最高の笑顔で、
笑って見せた。
「バカ祐也。」
「エヘヘ//」
褒めてないんだけどな……;;
なんか、今まで祐也と気まずかった空気が嘘みたいに、晴れ渡っていた……。
「………さっき…話聞いてた…??」
コクンと頷く祐也。
「じゃ、話早いや…。
結愛を返して…??」
「嫌だ!
結愛は俺のだっ!!」
コイツ…/////
なにちゃっかりっと恥ずかしい事言ってんのよぉぉぉぉーーーーー!!!!!!!
「じゃぁ、祐也。
結愛の性格とか知ってる?
言ってみろよ??」
「………。
結愛はね、強虫で我が儘、絶対人前で泣かなくて、可愛いくて、優し過ぎて…でも不器用、お馬鹿ちゃんで意地っぱりだけど、最終的に自滅するタイプw!」
「なっ!///////
最後の自滅するタイプって!!/////」
「あと、俺が結愛を褒めると顔真っ赤にしちゃう♪」
ポンポンっと私の頭を撫でた。
「っー、結愛は…??」
「え??私?」
「祐也の性格。。」
祐也の性格か……。
「祐也は………、
弱虫で甘えん坊、ポジティブだし何考えてるのか分かんない…だけど、すっごい優しくって、ヒーローみたいでかっこい。
それから、可愛いところもあってよく泣いたり、笑ったり、すねたり、怒ったり…表情豊かで見ててなんだか安心する……。」
「恥ずいっ!/////」
顔を真っ赤にして、
目に涙を潤ませていた。
「………そっか…。
悪かった、だけど…。
俺は結愛を諦めたつもりはねぇーから!」
そう言って、走って出ていっちゃった晴飛。。