BLOODMOON~あやかしの蜜月~《ベリカ限定SS》
私の肩に掛けた知弥の手の力が強くなる。


そうかと思えば、急に頭下に置いていた腕を抜いて、そのまま…知弥は躰を起こして、私の上に覆いかぶさった。


「あ、あのう!?」


昨日の夜のシチュエーションと同じで、私の心臓がドクドクと脈を打ち、動悸が不規則になって高鳴る。



少し長めの前髪の隙間から見える紫水晶の瞳。


「どーせ。今日は日曜日だ…ゆっくりと二人で…」


「に、日曜日だけど…剣道の練習はあるもん」


私は慌てて、知弥の言葉を途中で、畳み掛けた。


「そんなものはサボれ…」


知弥は私をキッと睨み付け、唇を重ねてくる。





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