BLOODMOON~あやかしの蜜月~《ベリカ限定SS》
「…俺はお前を離さない…」


浅く深いキスをしながら、徐々に私の脳内を乱し、正常な思考回路を奪っていく知弥。


エロティックなのは言動だけではなかった。


キスは嵐は通り過ぎて、休息の間もなく、知弥を舌を私の首筋に這わせた。


自然と腰が引け、私の躰に熱いモノが宿る。

遮光カーテンの向こうは既に、朝の明るい陽光が街を包む。

私たちだけが、時に逆らい、いつまでも暗闇の中に佇み、甘い遊戯を楽しもうしていた刹那。

「!?」


ベット脇の小さなテーブル置かれた知弥のケータイが鳴り響く。



「チッ」


知弥は舌打ちして、私の首筋から顔を上げて、ケータイを手にした。


そして、そのまま全裸姿で、ベットを出て、電話に出た。


< 3 / 8 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop