夏に、恋をした。


桜田の彼女は幸せだ、って思ってた。

その立場がほしい、とも。



「あぁ」


桜田は嬉しそうに笑った。

その笑顔にまたドキドキしてしまう。



「…桜田」

「ん?」


「すんどめじゃなくて、ちゃんとしてほしいな?」


桜田がびっくりして固まった。

あたしも自分がこんなこと言うとは考えもしなかった。


桜田はちょっと迷ってからあたしに触れるだけのキスをした。




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