夏に、恋をした。


なら、雪乃は悪くないのに。

なんで謝るんだよ。



「雪乃、上向いて」



そう囁くと、雪乃は恐る恐る顎をあげた。

そのまま、唇を重ねる。


「…ん」


唇を割って舌を入れると、甘い声が漏れた。

泣いたからか、いつもよりも甘い気がする。


「…ふ、ぅ…っ」


雪乃が苦しそうにしたのを見て、唇を離す。

真っ赤な顔が俺を見上げる。


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